SG SNOWBOARDS



「100年後のカービングシーンを見据えて」

100年後の話なんて想像もつかないと言われるかもしれませんが、そのような夢を語れる仲間と一緒に何かができたら、なんて素晴らしいだろうなって、以前からそんな風に考えていました。

先日、私のスノーボード競技人生のほとんどを一緒に過ごしたサービスンの岩瀬吉良男氏が突然お亡くなりになりました(2017年11月11日逝去)。今でも信じられない。毎年のプロ戦には一緒に移動して、同じ部屋に泊まり、一緒にレースを戦ってきた。もう30年近く経つ。
亡くなる1週間前も一緒にBBQをし、今年の冬のプロ戦の話やカービングやプレートについて語り合っていたばかりなのに。
家族と一緒に棺を担ぎ、拾骨もさせていただき、涙が枯れるほど泣きました(まだ私自身の気持ちの整理がついていない)。

その故岩瀬さんともそんな100年先の話をしたことがある。

スノーボードが生涯スポーツとして長くできる理由とは、スタイルが色々あり、自由なマインドが魅力的で、それでいて一人でもできて、仲間がいると更に楽しい。たとえ年齢による影響が出ても、斜面や雪質の選択で解決できる。単純に滑るだけでも楽しいシンプルなものは無くならない!そして、二人でカービングも同様にシンプルが故に無くならないものだと結論付けた。

それと同時に、アルペンカービングに関しては、もう一段ニッチでマニアな世界なので、一層進化させるのと同時に、もっと一般が盛り上がらなければいけないとも肌で感じていた。

 

 


 

岩瀬さんは、日本で最初にアルペンプレートを開発した人であり、激動の長野オリンピック・上島しのぶのサービスマンを務め、職人というこだわりと匠な技を惜しみなく業界に貢献し、私のような古株の選手だけでなく、若くこれからの世代にもサポートを続け、走り続けた。

地球温暖化と言われていますが、スキーが100年続いているように、ボードも100年続き、その中でもシンプルなカービングは「見るスポーツ」ではなく、楽しんでみんなが「やるスポーツ」として、続くと信じています。

1本のエッジに乗り遠心力を感じる瞬間!テールからスプレーを感じる瞬間は、いつになっても胸躍るものだからです。

私もこの先100年生きるわけでもなく、100年後を見届ける事はできないが、今の自分が大切にしているスノーボードを自ら裏切ることなく、誠実に向かい合いたいと思います。そして、今いる沢山のカービング愛好家の思いは、必ずつながると信じています。

あらためてアルペン界を駆け抜けた故 岩瀬吉良男さんのご冥福をお祈りし、私もその思いをつなぐ一人となりたいと思います。

岩瀬さん、30年間有難うございました。
これからもみんなでカービングシーンを盛り上げていきたいと思います。

杉本 孝次


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